だいたい野外撮影記録

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【機材】#愛用レンズを画像付きで布教する FA43mm編

 先日面白いタグを見つけたのでのっかってみました。このタグの良い所は「画像付き」という縛りがあるところで、機種名で絞込検索すると作例が結構出てきます。欲しいと思うレンズがあったら、検索すると参考になるのではないかと思います。

 今回はこのFA43mm F1.9 Limitedというレンズについて、私なりに掘り下げてみたいと思います。文字多めですのでご了承ください。

FA 43mmについて

レンズのスペック
 さて、今回のレンズの話です。正式名称は『smc PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited』。

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  • 焦点距離:43mm
  • 開放F値:1.9
  • 絞り羽根:8枚(円形絞りではない)
  • コーティング:スーパーマルチコーティング
  • 最短撮影距離:0.45m

 フィルム時代の設計で、2019年11月現在も同仕様のまま生産されています。

 カタログによると「高水準の描写性能を持ちながら味わいも追求する」という思想のもと設計されたそうです。見ての通りのコンパクトなレンズで、ねじ込み式フード付きです(写真では外しています)。

なぜ、43mmなのか?

 光学の知識が無いので、現象から推察することしかできませんが……

 43mmという焦点距離は、ペンタックス公式サイトやカタログで「フィルムの対角線寸法と等しい焦点距離を持つ真の意味での標準レンズ」と言及されており、ペンタックスのコラムでも「標準レンズはそのフォーマットの長さを焦点距離とする」とあります。ファインダーを覗いてみると、確かに肉眼に近い画角の景色が見えます。

 しかし、35mm判カメラで標準レンズといえば50mmです。これはライカコンタックスが昔から使っているレンズの焦点距離で、目で見たものに近いから標準とされている数字ですが、実際には若干望遠です。本当に肉眼の景色に近いのは40mm前後と言われています。

 こうした光学的なものは数式で表すことができるのかもしれませんが、私にはそんな知識はありません……言えるのは「43mmのレンズはかなり肉眼に近い画角である」ということだけです。

使ってみての感想

 ずいぶんふわっとした理屈っぽいことを書きましたが、ここからは実際の使用感を書きたいと思います。

 一言で言えば、描写はシャープで繊細。ボケは硬く、光の当たり方次第で輪郭が出ます。気軽なスナップを良い絵で出力してくれるレンズだと思います。何とも言えない、良い意味でゆるい画角です。フリンジや口径食は、F2.8くらいまで絞るとかなり改善します。

 気になる点としては、背景が草などだとボケがざわつくこと。口径食で周辺部のボケがレモン型になり、グルグルボケのようになることがあります。また最短撮影距離0.45mで被写体に寄れません。

 アップよりはロングの方が、描写も良く楽しく使えるレンズだと思いました。

このレンズで撮った写真

※どの写真もLightroomで処理済みです。画角やボケの傾向の参考程度にご覧ください。

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PENTAX K-1, smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited, F8, 1/1000sec, ISO100

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PENTAX K-1, smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited, F11, 1/50sec, ISO400

f:id:doldolenfl:20191109090757j:plain

PENTAX K-1, smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited, F1.9, 20sec, ISO100

f:id:doldolenfl:20191109092103j:plain

PENTAX K-1, smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited, F4, 1/100sec, ISO100

ペンタックス公式サイト

商品ページ

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FA Limitedシリーズのコラム

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